【伝統工芸士を目指すなら】あなたにぴったりの伝統工芸職人養成施設が見つかる!|北陸編

この記事では全国各地の産地や工房などが運営する、伝統産業の担い手や伝統工芸の職人を養成する施設・事業を地域別にまとめています。

この記事では、北陸地方の、7施設・事業をご紹介しています。※全てを網羅しているわけではございませんので、予めご了承ください。

カエルくん

「こんな施設知ってるよ」などの情報提供大歓迎です!

2023年11月時点で募集が終了している施設・事業もありますので、添付のホームページ等で最新情報の確認をお願い致します。

この記事の目次

北陸地方

富山県、石川県、福井県から7つを取り上げています。県立施設などの自治体が運営している施設内で展開する事業が多いです。北陸地方全体として伝統的工芸品産業を盛り上げようとしていることが分かります。

高岡市伝統工芸産業 人材養成スクール

地域富山県高岡市
種別金工芸、漆工芸
対象高岡市工芸産業の関連業種に従事する方及び従事を希望される方
内容■金工(3コース)
鋳造コース
彫金コース
彫金・研究コース
■漆工(4コース)
高岡漆器探究コース
塗りコース
加飾コース
漆工研究コース
■3D(1コース)
3D入門コース

※毎年4 月に開催要項を発表します。(開講は6 月上旬) 
彫金、彫金研究、塗り、加飾、漆工研究、鋳造コースは隔年募集となります。
選考方法
お問い合わせ先高岡市デザイン・工芸センター
〒939-1119
富山県高岡市オフィスパーク5番地
TEL:0766-62-0520
FAX:0766-62-0521
HPhttps://suncenter.co.jp/takaoka/traditional-craft/school/

高岡市では、伝統工芸産業界の技術力向上と後継者育成を図るため、「高岡市伝統工芸産業人材養成スクール」を昭和43年より実施しています。これまでの修了生は1,100人を超え、重要無形文化財保持者をはじめ、伝統工芸士、クラフト作家など、多くの人材を輩出してきました。

スクールを運営する高岡市デザイン・工芸センターは、「新クラフト産業・デザインの育成」「伝統工芸の保存・継承」「デザイン・工芸の啓発・普及」を活動の三つの柱としています。

カエルくん

60年以上の歴史と実績がある人材養成スクールなんだ。

参考
高岡市伝統工芸産業 人材養成スクール

石川県立輪島漆芸技術研修所

地域石川県輪島市
種別輪島塗
対象■普通研修課程
中学校卒業程度の学力を有し、入学を希望する学科の基礎技術を習得していると認められる者。
■特別研修課程
高等学校を卒業した者、又は、所長がこれと同等程度の知識及び能力があると認めた者。
内容■普通研修課程
研修期間3ケ年(年間研修日数180日)
■特別研修課程
研修期間2ケ年(年間研修日数200日)
選考方法■普通研修課程
実技及び面接(詳細はPDFをご覧ください。)
■特別研修課程
鉛筆淡彩写生、平面・立体構成、面接
お問い合わせ先石川県立輪島漆芸技術研修所 
〒928-0064   
石川県輪島市釜屋谷町1字30番地
TEL:0768-22-7000

石川県立山中漆器産業技術センター 石川県挽物轆轤技術研修所

地域石川県加賀市
種別山中漆器
対象■基礎コース
高等学校を卒業した者及び卒業見込みの者又は高等学校を卒業したと同等程度の知識及び学力があると認められる者。
■専門コース
基礎コースを修了した者又は轆轤挽物技術等に関する専門的知識及び技能がこれと同等以上であると認められる者。
内容■基礎コース (毎週月曜-金曜)
1年次
 [演習] 轆轤木工芸実技 木地用具の調整(挽物制作の基本的知識の修得) 轆轤基礎(制作・加工を通した基本的技能の修得) 刃物のつくり方 拭漆仕上げ 修了作品制作
2年次
 [演習] 加飾挽き 横木挽き 拭漆仕上げ 卒業作品制作 優品模造製図(製図法等)

■専門コース(毎週火曜-水曜) 
1年次
 [演習] 轆轤木工芸実技 木地用具の調整(挽物制作の基本的知識の修得) 轆轤基礎(制作・加工を通した基本的技能の修得) 刃物のつくり方 拭漆仕上げ 修了作品制作
2年次 [演習] 加飾挽き 横木挽き 拭漆仕上げ 卒業作品制作 優品模造製図(製図法等)
選考方法■基礎コース
面接(課題作文を事前に提出)
■専門コース
実技
作品評価(作品評価は、挽物木地(白木地、拭漆仕上問わず) を数点ご用意下さい。 受験者同席とします。)
お問い合わせ先TEL:0761-78-1696
FAX:0761-78-8696
Mail:ymnkssgc◯po.incl.ne.jp (◯→@)
HPhttps://suncenter.co.jp/takaoka/traditional-craft/school/

石川県立山中漆器産業技術センターは、全国で唯一「挽物轆轤技術」及び「漆芸技術」を専門的に学べる研修施設です。

漆器は木地師・下地師・塗師・蒔絵師などといった職人による分業によってつくられています。山中漆器はとりわけ木地師が多い産地であり、日本最大級の規模を誇ります。

卒業生の出身地と卒業後の現住所から、修行後も加賀市内・石川県内に定住している方が多いようです。

カエルくん

1997年から2017年までに87名の卒業生を輩出しているよ。

参考
製造工程 日本一を誇る山中の挽物轆轤技術紹介
木と出逢い、木に学び、木と生きる。

金沢卯辰山工芸工房

地域石川県金沢市
種別陶芸・漆芸・染・金工・ガラス
対象希望する工芸分野の、専門的な基礎技術と表現力を有する方。
令和6年(2024)4月1日において35歳以下の方。
令和6年(2024)4月の入所式以降、研修を開始し継続できる方。
日々の研修や講義は日本語で行われるため、日本語で意思疎通を図ることができる方。
内容陶芸・漆芸・染・金工・ガラス、それぞれの工房の技術研修者は、伝統技術を修得し独自の表現をもった作品の創作と工芸技術の向上を目指し、日々研修を行います。
※技術研修者として工芸工房に在籍中、金沢市から伝統産業及び伝統芸能の後継者の育成に資することを目的とした、「金沢の文化の人づくり奨励金」が支給される予定です。
選考方法■第一次選考
書類選考
■第二次選考
作品審査
面接
お問い合わせ先金沢卯辰山工芸工房
〒920-0832
石川県金沢市卯辰町ト10番地
TEL:076-251-7286
FAX:076-251-9113
HPhttps://www.utatsu-kogei.gr.jp/

金沢卯辰山工芸工房は平成元年11月1日、金沢市制100周年記念事業として、金沢の優れた伝統工芸の継承発展と文化振興を図るための工芸の総合機関として設立されました。

5工房での技術研修の他に、日本独自の文化である茶道・華道・書道を取り入れ、工芸の創造活動の一助としており、年に一度、研修者が制作した茶道具や衣装を用いたお茶会も開催されています。

金沢市の姉妹都市やユネスコ認定の創造都市から、アーティストを招聘し、研修者共々の作品制作の活動を通して、相互交流をはかり、独創性あふれる創作表現の幅を広げると共に、国際的視野と感性を養います。

カエルくん

他分野との交流を積極的に図ることで色々なシナジーが生まれそうだ!

参考
沢卯辰山工芸工房

石川県立九谷焼技術研修所

地域石川県能美市
種別九谷焼
対象■本科
学校教育法による高等学校を卒業した者及び卒業見込みの者、又は高等学校を卒業した者と同等程度の知識及び能力があると認められる者。
■研究科
本科を修了した者及び本科修了見込みの者、又は美術陶芸等に関する専門知識及び技能がこれと同等以上であると認められた者。
■実習科
九谷焼産業に従事している者で事業主の推薦を受けた者
内容■本科(2年)
■研究科(1年)
■実習科(1年)
選考方法■本科
作文(800文字)
美術(創造適性)
学力(一般教養)
■研究科
小論文(800文字)
面接(個人面接)
■実習科
面接(個人面接)
お問い合わせ先〒923-1111
石川県能美市泉台町南2番地 
TEL:0761-57-3340
FAX:0761-57-3342
HPhttps://suncenter.co.jp/takaoka/traditional-craft/school/

卒業生インタビュー

令和元年度本科卒業 岡崎 萌さん

一部抜粋
多くの経験を通して職人として頑張っているんですね。では、後輩の研修生に何をしておくべきか、アドバイスを頂けますか。

岡崎さん

どんなことが好きか、どんな焼物が好きか、自分は何がしたいのか、よく考えると良いと思いました。色々見て考えるんです。この焼物のどこが良いのかとか。学ぶきっかけをどんどん作って欲しいと思います。そして色々な技術も身につけておくことも大切だと思います。

令和元年度研究科卒業 山﨑 大輝さん

一部抜粋
最後になりますが、九谷焼を学んでいる後輩にやっておくべき事など一言アドバイスをお願いします。

山﨑さん

まず、自分の絵付けスタイルを早く見つけ持つ事。自分は庄三の画風が好きで見た人から「誰の作品かすぐに分かるよ」とよく言われます。 あと、それを表現するための技術をつけることも大切。習うだけじゃなく習得しておく事が大事です。そして、時間がある時には30分でも良いから筆を持ったら良いですね。

平成13年度研究科卒業 新谷 洋さん

一部抜粋
社会人経験を経て研修所に入学した新谷さんですが、なぜ妙泉陶房を目指したのですか。

新谷さん

研修所のカリキュラムにあった企業研修がきっかけです。成形から絵付けまでを見られる工房で働きたいと思っていたので、魅力的な職場だと思いました。 作家ではないので個人名は出ないですが、職人として実用食器製造に携われていることや、伝統工芸士の技術認定(成型部門・型打ち)を頂けたことも嬉しく思っています。

平成30年度研究科卒業 石原 寛之さん

一部抜粋
なるほど。継承するとは、そのような部分もあるのでしょうね。それでは現在の石原さんが、後輩の研修生に「やっておけば良かったな」と思う事をアドバイスして頂けますか。

石原さん

研修所を卒業すると、制作をする設備が無くなる。想像はしていましたが、設備の大切さを実感しました。研修生の頃は、研修所でしかできないことは研修所でやって、家で出来る事は持ち帰ってやっていました。好きな事を好きなだけできる時間があるので、存分に今を楽しんでください。

カエルくん

石川県立九谷焼技術研修所の卒業生インタビューから引用させてもらったよ。全文が気になる人はサイトを見てみてね。

参考
卒業生の活躍|石川県立九谷焼技術研修所

伝統工芸職人塾

地域福井県福井市
種別越前漆器、越前和紙、越前打刃物、越前焼、越前箪笥
対象(1)研修に耐え得る気力、能力、体力を有し、技術等の修得に熱意のあること
(2)将来、産地内に定住して対象の工芸品製造業に従事する強い意志を有すること
(3)原則として、40歳以下とする
(4)研修受入先の代表者が研修従事者の3親等以内である場合は、当該年度の初日において、採用後5年以内の従事者または採用前の研修生であること
内容応募する伝統的工芸品製造に関する全般的な基礎知識や技能習得のための実習と商品開発に必要なデザイン等の座学を行います。
※研修手当等の生活支援あり
選考方法筆記試験(800字程度の小論文)・実技試験・面接等により、対象となる業界ごとに選考します
お問い合わせ先越前ものづくりの里プロジェクト協議会 事務局
〒910-8580
福井市大手3丁目17-1 福井県産業労働部商業・市場開拓課伝統工芸室内
TEL:0776-20-0377
Mail:syokai@pref.fukui.lg.jp
HPhttps://www.pref.fukui.lg.jp/doc/sansei/kougei/tyokisyokuninjuku.html

福井県は越前漆器、越前和紙、越前打刃物、越前焼、越前箪笥の5つの伝統的工芸品が半径10キロ以内に近接しているという全国でも稀な丹南地域の地理的特性を持っています。

上記の地理的特性を活かし、ふくいの伝統工芸ブランド力を高めていく「越前ものづくりの里プロジェクト」の後継者育成プログラム協議会が伝統工芸職人塾を主宰し、その塾生として福井県の伝統的工芸品産業の後継者を目指します。

技能習得のための実習に加え、商品開発に必要なデザイン等の座学も行われます。

カエルくん

半径10キロ以内に5つも伝統的工芸品があるなんてすごい!!

参考
福井の伝統工芸5つ星 伝 越前ものづくりの里プロジェクト


いかがでしたでしょうか。

気になるものがあったら、公式サイトなどで詳しく調べてみましょう。お手軽に始められる「週末職人」なんかも面白いかもしれません。

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