今こそ知っておこう!あなたのまちの伝統的工芸品!Vol.23茨城県編

この記事では全国各地に存在する、全241品目(※2023年10月26日時点)の伝統的工芸品を都道府県ごとに紹介する連載シリーズです。いきなり全241品目に目を通すのは大変だと思うので、まずは自分の地元の伝統的工芸品を知るところから始めてみるのはどうでしょう。

第23回は茨城県編!それでは早速見ていきましょう!

この記事の目次

経済産業省が指定する伝統的工芸品とは

地元の伝統的工芸品を知る前に、「伝統的工芸品とは何か」というところから説明していきます。

まず、「伝統工芸品」とは長年受け継がれている技術や技法を用いて作られた工芸品のことをいいます。その数は各都道府県で指定されているものだけでも1,300品目を超えています。指定に統一のルールはなく、各自治体が独自のルールを設けて指定しています。一方「伝統”的”工芸品」とは昭和49年に制定された「伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)」に基づき、経済産業大臣の指定を受けた工芸品を指します。

詳しくは第1回の北海道編で紹介していますので、そちらをご覧ください。

茨城県の土地特性

茨城県は県北、県央、県西、県南、鹿行の5つのエリアに分けられます。県北・県央・鹿行エリアは太平洋に面しており、県西・県南エリアには日本一広い川である利根川が流れています。低地や台地などの平坦部の割合が高く、県の面積の約60%を占めています。

カエルくん

利根川は「坂東太郎」と呼ばれ、筑後川(筑紫二郎)と吉野川(四国三郎)とともに日本の三大暴れ川の一つに数えられるんだ!

経済産業省が指定する茨城県の伝統的工芸品

茨城県には結城紬(ゆうきつむぎ)、笠間焼(かさまやき)、真壁石燈籠(まかべいしどうろう)の3品目があります。茨城県は、古くから真壁地方で良質な花崗岩(かこうがん)が産出されており、鉱物資源も豊富です。

結城紬(ゆうきつむぎ)

出典:結城市|https://www.city.yuki.lg.jp/

室町時代にこの地を治めていた結城氏が、毎年幕府に献上していた紬織を「結城紬」と名付けたことで、結城紬の名が広く知れ渡りました。常陸国(ひたちのくに)から朝廷に献上された絹織物が正倉院に保管されていることから、結城紬の起源は奈良時代にまで遡ります。

主な産地

告示

■技術・技法
1次の技術又は技法により製織された織物とすること。
(1)先染め又は先練りの平織りとすること。
(2)製織には「いざり機」を用いること。
2かすり織物におけるかすり糸の染色法は、「手くくり」によること。
3「しぼ取り」をする場合には、地糸に使用するよこ糸の「追ねん」及び「湯もみ」によること。
■原材料
使用する糸は、真綿の手つむぎ糸とすること。

伝統工芸 青山スクエア https://kougeihin.jp/craft/0104/

分類

織物

指定年月日

1977年3月30日

笠間焼(かさまやき)

出典:IBARAKI EXPORTS|https://exports.pref.ibaraki.jp/home

笠間焼は、江戸時代中期に久野半右衛門(くのはんえもん)が、信楽の陶工である長右衛門から指導を受けて窯を焼いたことが始まりだと言われています。自由で、決まった型が無いことから「特徴のないのが特徴」と言われています。

主な産地

告示

■技術・技法
1成形は、ろくろ成形、型起こし成形又は手ひねり成形によること。
2素地の模様付けをする場合には、化粧掛け、はけ目、彫り、飛びがんな、イッチン、印花又は張り付けによること。
3下絵付けをする場合には、線描き紋様、ぼかし、イッチン又は絵付けによること。この場合において、絵具は、「呉須絵具」、「鉄絵具」、「あめ絵具」又は「銅絵具」とすること。
4釉掛けは、浸し掛け、流し掛け、はけ掛け、筒掛け、櫛目掛け又は掻き落としによること。この場合において、釉薬は、「柿釉」、「並白釉」、「黒釉」、「緑釉」、「青地釉」、「飴釉」、「糠白釉」、「ナマコ釉」又は「イラボ釉」とすること。
■原材料
使用する陶土は、「笠間粘土」、「蛙目粘土」又はこれらと同等の材質を有するものとすること。

伝統工芸 青山スクエア https://kougeihin.jp/craft/0403/

分類

陶磁器

指定年月日

1992年10月8日

真壁石燈籠(まかべいしどうろう)

出典:真壁石材協同組合|https://makabeishi.jp/

真壁石燈籠の特徴は、6000万年前に生成されたといわれる良質な花岡岩を原材料とするところです。江戸時代に久保田吉兵衛(くぼたきちべい)が切り初めから仕上げまでの18の技法を確立しました。

主な産地

告示

■技術・技法
1石の型造りは、主要工程において「のみ」、「はいから」、「こやすけ」、「両刃」、「びしゃん」及びこれらに類する道具を用いて、次の伝統的な技術又は技法によること。
(1)原石又は荒石の墨出しは、差曲を用いて彫りの変化部の境界線を描く「矩出し」又は「面取り」の技法を基本とし、瘤の部分は「こぶはつり」によること。
(2)墨出し後は、「荒切り」、「中切り」、「へりむしり」、「角とり」「片刃払い」又は「たたき払い」により整形すること。
(3)彫りは、「突彫り」、「沈め彫り」、「透かし彫り」、「浮かし彫り」又は「肉彫り」によること。
(4)仕上げは、「のみ切り仕上げ」、「びしゃん仕上げ」、「たたき仕上げ」、「消しつつき仕上げ」又は「筋消し仕上げ」によること。
2接合するばあいにあっては、火袋の上下を除き、ほぞ接ぎによること。
■原材料
真壁御影石又はこれと同程度の品質の石であって、「帯」のないものとすること。

伝統工芸 青山スクエア https://kougeihin.jp/craft/1101/

分類

石工品

指定年月日

1995年4月5日

一度は行きたい関連施設

茨城県には3つの伝統的工芸品があることがわかりました。長い歴史を持つ茨城県の伝統的工芸品を見学、体験ができる施設をご紹介します!

真壁石材協同組合

出典:真壁石材協同組合|https://makabeishi.jp/

茨城県真壁町は、愛知県岡崎市・香川県高松市庵治町と並び日本石材三大産地と呼ばれています。真壁石材協同組合では、そんな真壁の採掘場の見学を受け付けています。

本場結城紬・結城紬ミュージアム|つむぎの館

出典:つむぎの館|https://www.yukitumugi.co.jp/

つむぎの館は、ユネスコ無形文化遺産に登録された本場結城紬の展示をはじめ、ショップやカフェも併設されており、ゆったりとした時間を過ごすことができます。織場館では「機織り」や、藍染めをはじめとした季節ごとの「草木染め」が体験できます。

笠間工芸の丘

出典:笠間観光協会公式ガイド|https://www.kasama-kankou.jp/

笠間芸術の森公園内にある「楽しむ陶芸」をコンセプトに、陶芸体験や笠間焼で食事ができるカフェなどが集まる施設です。笠間焼作家の展示室、笠間在住の人間国宝である松井康成氏の常設展示室など笠間焼を存分に味わうことができます。

最後に

茨城県編、いかがでしたでしょうか?
笠間芸術の森公園内の施設ではコンセプトである「楽しむ陶芸」の通り、伝統工芸を「作る」楽しみ、伝統工芸を「使う」楽しみなど、様々な楽しみ方を提案してくれています。ぜひ五感をフルに使って楽しんでみてください!

カエルくん

「水戸黄門」のモデルは、水戸藩第2代藩主 徳川光圀(とくがわみつくに)なんだ!

参考サイト/文献
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